親に誘われたので東京ステーションギャラリーに行ってきた。
「インド更紗 世界をめぐる物語」の企画展を見るためである。
色とりどりの更紗がたくさん見れた。
最初はインド、それからヨーロッパ、さらに日本。
規則的に配置された、植物などの独特な模様たち。
今のデザインパターンのルーツであるとも言える。
昔はPCや版画などはないから、同じ模様でも当然全て手描きだ。
だから昔のものは結構不揃いな部分がたくさんある。
でもその不揃いさが逆に「手作りの証明」という感じで良いなと思った。
完璧が良しとされる時代にあえて完璧でないものに心惹かれる私は、やはりとんだ逆張り人間なのかもしれない。
インドがイギリスの植民地となった後はヨーロッパにも更紗が普及し、一大ブームとなったようである。
そしてヨーロッパの落ち着いた上品なデザインと更紗のパターンの華やかさが交わり、新たな物が誕生していく。
ウィリアム・モリスの作品も飾られていた。
リバティ社のプリント布は今も根強い人気だ。
モリスの作品は多大な影響を与えている。
感性と感性の融合。文化の発展。
とはいえ、歴史は華々しい側面ばかりではない。
この美しい布地を作るために、一体どれほどの労働力が駆り立てられたのだろうと思いを馳せてみたりする。
この美しい物はどのようにして作られたのか。
そういった裏側についてもついつい考えてしまう。
そんな感じで、良い思考沼にどっぷりと浸かれた。
贅沢な時間。
美しい物をただ眺める時間は純粋に楽しかったし、何かヒントが得られたような気もした。
メモを一生懸命取っている美大生らしき青年も見かけた。
美大の課題で東京ステーションギャラリーで更紗鑑賞…オシャレだ…別世界すぎる…。
それから丸の内でランチをした。
一人だったら適当な店に入るが、70代の親も一緒なのでガッツリ系の店に入るわけにもいかない。
オシャレなカフェ飯を食べた。
ランチで2000円。
根が庶民なのでランチ2000円のインパクトは大きい。
どうせ小さい器のオシャレカフェ飯なのだろうと思ってカレーのセットを頼んだら、カレー、サラダ、バケット3つがついてくる盛り盛りセットだった。
親はサラダのランチセットを頼んでいたが、特大のボウルが出てきてびっくりした。インパクト大。
結局親は食べきれず、私がその残りを食べた。
カレーライスにパン5個、サラダいっぱい。
苦しい…。
親にも「食べ過ぎ」だとドン引きされたが、いや残したらもったいないでしょう、と。
味もおいしかった。
カレーに高級そうなクリームチーズ(マスカルポーネ?)を入れるのはなかなか良い案だと思った。
今度真似してみよう。
帰りは東京駅で海苔弁山登りを買って帰った。
贅沢三昧の1日である。
たまにはこういう日もいいな。