凡シュール

Cubase初心者の夜明け

凡シュールのエッセイ

2021年5月1日にnoteで公開した記事のリバイバル。
現在移行作業中のため一時的に読みづらくなっていますが後日修正予定です。ご了承下さい。

これも既存の情報があまりにも分かりづらい事による苛立ちが含まれている。

とはいえ何とか向き合おうと努力した記録。

今の私の原点はこの頃翻弄された経験にあるのだろう。

私だって昔から文句ばかり言っていたわけではないという証明になりうる貴重な記録である。

まったくわからん。

わたしは目の前の画面を睨みつけた。ディスプレイにはCubase_シェア率No.1を誇る作曲ソフト、即ちDAWだ_のプロジェクト画面。

手元には「Cubaseの使い方本」がある。

だがこいつが厄介な代物で、専門用語がずらずらと並んでいる。

当然、用語の解説欄はある。

だがそこにも専門用語が混じっているという、なんとも不親切な本だった。

「こんなもんわかるかぁ〜〜〜!」

わたしは遂に本を放り投げた。

真面目に学ぶ事を諦め、本のDL特典だった楽曲データを開く。

解説をさらさらと読む。やはり難解だ。全てを理解する事は出来ないが、「プロのお仕事ってこんなに色々やってるんだな。凄いな」と感心して満足した。

せめて一曲作り上げたい。しょぼい曲でも何でもいい。

Youtubeを開く。「Cubase 作曲」で検索。

さすがシェア率No.1だけあって、初心者講座みたいな動画がたくさんヒットした。

手当り次第に動画を開いていく。使い方だけを紹介するものではなく、曲を作りながら操作を理解していくようなものはないのか。

求めていたものと出会えず、いい加減うんざりしてきた。

シェア率No.1で講座動画・サイトがたくさんあるとはいえ、分かりやすくて楽しい解説にはそうそう巡り会えないらしい。

そんな頃合いに、ようやく求めていたものに近い動画にヒットした。

ゲームのバトル音楽を一緒に打ち込んでいく動画だ。

これなら出来そうだ。

時刻は朝5時過ぎ。徹夜明けで目がしぱしぱする。

だが、そんなことはお構いなしだ。動画のとおりにMIDIデータを打ち込んでいく。

1時間以上かかったが、何とか曲っぽいものが出来た。

といっても8小節の短いものだが。

Cubaseの使い方も少しずつ馴染んできて、だんだんと楽しさが分かってきた。

もう太陽はすっかり昇ってしまったが、わたしの夜はまだまだ続く。

簡単な曲の楽譜集をもとに、「ちょうちょ」を打ち込んでみることにした。

カリンバを弾くために買ったものだ。

メロディは楽譜そのまま。コードも載っているので、コードトラックを使いながら打ち込んでいく。

ベースは分からないので、Spotifyにあった音源を聴きながら耳コピをした。

ヘッドホンで低音出力を上げまくって何とか聴き取った。

ドラムは……めんどくさかったのでループ素材をそのまま貼り付けた。曲に合わせて少しだけ変える。

これで概ね完成。

ちょっと物足りないので、クラリネットの音で16分音符のアルペジオを鳴らすことにした。

さっきの動画で得たテクニックだ。

時刻は9時くらい。

爽やかな土曜の朝である。ぐっもーにん。

徹夜明けのぎらぎらした目でようやく作り上げた。

初心者にしてはいい出来なんじゃないか。

童謡とはいえ、1曲を満足出来る形で作り上げたのは大きい。

しばらくはこんな感じで打ち込んでいこうかなと思う。

少し複雑な曲にも挑戦したいが、焦っても仕方ない。

少しずつやっていこう。

いつか完全オリジナルの曲が出来た時。

達成感は今日の比じゃないだろう。

そんな未来に思いを馳せながら、倒れるようにして眠りについた。

あとがき

小説風に日記を書いてみる挑戦!

この内容はまさに今朝の出来事です。

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