凡シュール

ぼくらずっと独りだと諦めて進もう

凡シュールのエッセイ

2021年1月20日にnoteで公開した記事のリバイバル。
現在移行作業中のため一時的に読みづらくなっていますが後日修正予定です。ご了承下さい。

いやほんと星野源はすげえよ。

あれだけの感受性を備えながら音楽シーンの最前線を走り続けるのって並大抵の事じゃないと思う。

今更ながら星野源ANNを聴いて、昨年末の紅白でやった「うちで踊ろう」のフルバージョンがNHK公式がYoutube公開しているとの事で、見てみた。

実は紅白はちゃんと見れてなかったので、これが初見だ。

すごい。歌詞がマジですごい。

2020年という厳しい年、苦しい事もたくさんあり、どうにもならない事ばかりだった。

それを受け入れたうえであえて前向きに、笑顔でポップにハッピーに歌い上げる。

まさに星野源の魅力が詰まった曲だと思う。

星野源の楽曲には、巷に溢れるただの”頑張ろうソング”のような薄っぺらさはない。

一度後ろ向きになり、それを受け入れたうえで前を向ける、そういう曲が多いように思う。

根本的に人は独りだ。

100%完璧に分かり合える他人など存在しない。

断言するが、世界中の人全員が仲良くなるなんてのも不可能だ。夢物語だ。

それでも。

友人と一緒に音楽を奏でるのは楽しい。

身内としょうもない話をするのも楽しい。

活躍するアーティストさんたちだって実際友達というわけではないし、そもそも会った事すらない。

だが音楽やラジオという形でこちらに語りかけてくれている。

色々気付かせてくれる。かっこいい歌で感動させてくれる。バカバカしい話で笑わせてくれる。

完全に一つになる事は出来ない、だが重なり合う事は出来るのだ。

ぼくらずっと独りだと諦めて進もう

うちで踊ろう(フル)の歌詞の一節だ。

星野源本人も言っていたが、諦めるで終わっていたらマイナスな言葉だ。

だが、諦めたうえで「進もう」という前向きな言葉で結んでいる。

ずっと孤独感を抱えて生きてきた。

人の輪の中にいても拭えない孤独感。

いや、輪の中にいるからこそ強くなる孤独感。

昔はその孤独感が耐えられなかった。

最近になって、ようやくその気持ちと共存出来るようになったような気がする。

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