MLBのワールドシリーズを見ていた。
なんだかんだ第7戦までもつれ込み、連日熱い試合を繰り広げていた。
18回延長の試合あたりから「は?」となって見始め、熱い試合展開にハマり、最終戦までほぼ欠かさず見ていた。
4勝先取で勝ちなのだが、その4勝中3勝が日本人投手の山本由伸。
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ドジャースは山本で勝ったと言っても過言ではないし、文句なしのMVPを取った。
元々山本由伸はオリックス時代から「いい投手だなぁ」と思いながら見ていた。
フォームが綺麗だし、コントロールもめちゃくちゃ良い。
MLBでもそこそこやれるとは思っていたが、まさかここまでバケモノじみた活躍をするとは思っていなかった。
マジで山本由伸がいなかったらドジャースのワールドシリーズ制覇は実現しなかっただろう。
チームとしての総合力はブルージェイズの方が勝っているように見えた。
打撃力しかり守備力しかり。
なんだかんだ食らいついたドジャース野手陣もすごいっちゃすごいんだが。
私も途中までは「トロントいいチームやなぁ」と冷静に見ていたのだが、第7戦で山本由伸が中0日中継ぎ登板となり、さらには回跨ぎしていたあたりから「さすがに山本がMVPとってくれ…そのためにはドジャースが勝て」という気持ちで画面を見つめていた。
こんなにヒリヒリした気持ちでスポーツ観戦したのは久々である。
さすがに回跨ぎ3イニング目に登板した時は「もうやめてくれぇ!限界だ!ふざけんなロバーツ監督!」と叫んでいたが、結果胴上げ投手に。
第6戦で先発として活躍した後に会見で「明日試合出る人は大変ですね」と慎ましいコメントを残していた山本だが、結果自分が1番大変という事になる。フラグか。
そしてアメリカやネットでは、彼の慎ましい普通のコメントが改変され、勝手にビッグマウスキャラに仕立てあげられてて笑う。
何が面白いって、そのビッグマウスが本人言ってないのに有言実行みたいになっている事だ。
きっとカナダ人からしたら今日の試合は「トロントの悪夢」だし、山本由伸のことはまさに「悪魔」に見えたに違いない。
しかしブルージェイズも本当にいいチームだった。
ゲレーロjrいい選手だった。
来年応援したくなる感じのチームだ。
やっぱり打つのが強いチームは見てて面白い。
そもそもドジャースの中継ぎ陣がもっとまともだったら山本がこんなにフル稼働する必要は無かったはずである。
第7戦で投げた選手、全員中継ぎじゃなくて先発投手だもんな。イカれてるぜ…。
ロバーツの采配も大概ひどかったが。
まあそんなクソみたいな中継ぎ陣の中で佐々木朗希は良くやってたなと。
去年の今頃はロッテからいきなりドジャース行くという理由で大バッシングされてた事を思うと、かなり頑張ってる。
今回のドジャースは日本人3人が大活躍したし、MLBの日本人評価が全体的に底上げされそうだなと少し思った。
MLB挑戦する選手もかなり増えてきている。
凄い選手が軒並み海外に行ってしまうJリーグのようにならないか少し心配ではあるが。
海を越えて活躍するのはいい事ではあるんだが、結果国内リーグが海外の下部組織みたいになっていくのは少々複雑である。
まあそんな感じで、楽しい野球観戦だった。
来シーズンはMLBもそれなりにチェックしようかな。
NPBも面白いんだけど、長く見てると少しマンネリ感が出てくるなぁと思う。
日米野球のシーズンも終わり。
すっかり冬だなぁと思う(まだ11月だが)。
ふと思った事があるので追記。
大谷翔平を筆頭にメディアからスター選手として持て囃されてる彼らだが、本人たちは一生懸命野球やってるだけなんだよなと思う。
なんか必要以上に持ち上げられて大変そうだなぁとも思う。
ドジャースのワールドシリーズ制覇でも日本メディアが見出しに掲げたのは「大谷」最優先だった。
号外も「大谷」に注目した見出しばかりが躍ってたらしい。
今日…というかワールドシリーズの主役はどう見ても「山本」である。
大谷しか注目されないような試合ではなかった。
というか純粋な試合として見ても面白いものだった。
山本の活躍は特筆してすごいが、選手全員が頑張った総力戦だった。
相手のブルージェイズの選手達も素晴らしかった。
大谷はメディアが取り上げない日は無いくらいブランディング化されている。
本人はただ野球に打ち込んで、淡々と実績を積み上げてるだけなのになぁ。本人も過度な称賛にはあまり興味無さそうである。
確かに大谷翔平はレジェンド級の選手だ。
でもメディアは必要以上の付加価値を与えようとしすぎてる感が否めない。
それが結果的にアンチを生み出すきっかけになっているとも言える。
これは大谷と野球に限った話ではない。
メディアはいつもスポーツにおいてスター選手を作り出そうとする。
本人たちの実績やスポーツの魅力そのものではなく、出生やこれまでの人生のストーリーばかりを付加価値として取り上げる。
オリンピックの時なんかそれが顕著に出てくる。
フィギュアスケートもそういった傾向が強い。
ここで明確な反論が来るだろう。
「だって数字を取るためには必要な事だよ」
うんざりする。
数字を取るためにコアなファン以外の興味を惹きつける必要がある。
そのためには脚色や付加価値が必要。
メディアとして取り上げる際の台本が必要。
そこまではまあわかる。
問題は、その台本が安っぽすぎるのである。
誰か1人華のあるスター選手を祀りあげて、苦難をピックアップしてお涙頂戴。
ワンパターンが過ぎる。
もうこのパターンに飽きてる人はたくさんいるだろう。
これがオールドメディアが見放されつつある要因の一つだと思う。
「スター選手以外の選手を取り上げても数字が取れない」と言われるかもしれない。
そもそも知らないんだから当たり前だろ、と思う。
スター選手ばかり取り上げてその知る機会を奪っているのは、メディア自身だ。
実際に日本プロ野球は年々ファンが増加傾向である。当然増益。
オールドメディアは最近日本プロ野球なんかろくに取り上げない、中継もほとんど無いのになぜか?
口コミ、そしてスポーツそのものの力である。
スター選手を追いかけるもよし、スタジアムグルメを楽しむもよし、選手の批評に勤しむもよし…。
そういう多様な楽しみが認められているからこそ、日本プロ野球は今もたくさんのファンを獲得し続けているのだろう。
今のオールドメディアには作り出せないものだ。
なんか追記は勢いに任せて書いたのでまとまりのない文章になってしまった。
