凡シュール

そのカプセルトイに歴史あり

凡シュールのエッセイ

昨日は1日中持ってるフィギュアの整理整頓をしていた。
主にカプセルトイ…つまりガチャで出たフィギュアである。

中をあらためてみると、10年以上前に回したものがあったりもする。
だが、ここ5年…つまり2020年代になって、空前のカプセルトイブームが来た気がする。
それだけメーカーも増えたし、カプセルトイ専用店も増えた。

コロナ渦でテナントが空白になった商業施設にカプセルトイ専門店がたくさん流入した、という背景もあるみたいだ。
ガチャ台を大量に配置して、トラブル解決用のスタッフを1〜2名配置するだけでいいのでコスパもかなりいいのだろう。

コロナはたくさんの人に不便とストレスや苦しみをもたらした病だったが、プラスの側面も少しはあったのではないだろうか。

まずはテレワークの容認。
コロナが無かったらここまで在宅ワークが浸透する事は無かっただろう。

それからカプセルトイ専門店の増加。
これは個人的に嬉しいと思う点であるが。
コロナで普通のテナントが撤退したからこそ、こういった専門店が勢力を広げる事が出来た、とも言えるかもしれない。

専門店が増えてブームが勃発した事によりメーカーも活性化する。
実際、いまやカプセルトイは毎週たくさんのラインナップが追加されている。
プチプラでかわいいものを手に入る機会が爆発的に増えた、ともいえる。

次に個人クリエイターの増加。
感覚でしかないのだが、この5年で個人クリエイターが爆発的に増えたように思う。
コロナ渦で仕事もプライベートも思うようにいかなくなった結果「何か新しい事をやってみるか」となった人が多いのかもしれない。

その流れでYouTubeを始めてみたり、編み物に挑戦してみたり。
単純に収入が減ったので、副業で足しになるよう模索してたのもあると思う。
気軽に人に会えない時期、自分の人生を見つめ直す機会も増えたのだろう。
まあそういうきっかけになったんじゃないかなと思う。

なんかそれっぽく言ってみると「テクノロジーと病の流行の融合で、人類は次のフェーズに突入した」
だろうか?

ところで私はガチャの話をしていたはずだ。
とにかくガチャ業界はここ5年で急速に成長した。

もともとはパンダの穴やバンダイのガシャポン、キタンクラブ、VAGシリーズあたりが有名なブランドだったと思う。
ここ5年ほどでスタジオソータやクオリア、エールなどの新しいメーカーが台頭してきている。

実際自分の持っているカプセルトイを見直してみても、だんだんとそれらの新しいメーカーのフィギュアが増えていっていた。
カプセルトイでぬいぐるみのラインナップが増えたのも、ここ1~2年くらいだなと思う。
推し活ブームとの融合。

昔は「ぬいぐるみは子どものおもちゃ」という常識があったが、いまやその常識は打ち破られつつある。
街を歩いていても普通のお姉さんがバッグの見えるところにぬいぐるみを入れていたり、推し活バッグ的なのを持ち歩いているのを見る機会も増えた。

高校生が大量のぬいぐるみキーホルダーを通学カバンにつけてるのもよく見かける。

なんだか文化の変遷を目の当たりにしているな、と思う。
今の時代を客観視してみるのもなかなかに面白い。

なんだか書きたい事がごちゃごちゃした文章になってしまった。
カプセルトイの整理があらかた終わったので、次はカプセルトイ以外のフィギュアの整理だ。
我が家のコレクションは本当に多いが、集めてきた歴史がある。

これもまた一つの存在証明なのかもしれない。
所持品はその人の人生を映し出す鏡だ。

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