昨日は都筑区の横浜市歴史博物館に行った。
センター北の華やかなショッピングモールを横目に、こじんまりとした博物館へ。
小学生の頃行った事があるが、それ以来の再訪。
特別展で古文書の企画展をやっていた。
古文書といっても仰々しいものではなく、個人の手紙やちょっとした事務書類、日記なども含まれるようだ。
私のこのブログも、未来から見ればデジタル古文書になるのかもしれない。
気が向いたら書籍化してみるのもいいのかもしれない。
「人は三度死ぬ」と言う死生観がある。
一つは、肉体の死。
一つは、身近な人から忘れられる死。
一つは、自分の記録が失われる死。
私のこのエッセイは、未来に残ってほしいなと思う。
エッセイに限らず、今後生み出すであろう様々な作品も。
そうしたら永遠に生き続けられるから。
ある意味で終活みたいなものだ。
当分死ぬつもりは無いが。
それから常設展を見た。
人もまばらですごく見やすかった。
商業施設には平日もたくさんの人がいるのに、駅近の歴史博物館にはほとんど人がいない。
センター北ならではの歪みを感じながら展示物を眺める。
横浜の都筑区周辺は、縄文時代から集落が点在していたようだ。
貝塚などの史跡が残っていたりする。
小規模ながら展示物も潤沢で、結構楽しめた。
いいチルスポット。
それから博物館のすぐ裏手にある吾妻山公園に行ってみた。
こぢんまりとした公園だ。平日昼間だが、人っこ一人いない。
高台から市営地下鉄が眺められて結構いい場所なんだけどなぁ。
ショッピングに嵩じるマダム達には見向きもされない、空白地帯のような場所だなと思った。
港北ニュータウンから取り残されてしまったような。
10分くらいぼーっとしてから、センター南に向かった。
用があるのはトイザらス。
トイザらスで出してるブランドのハーフトイというかわいい動物おもちゃが、安く売ってないかなと思ったからだ。
久々にトイザらスに入る。
入り口付近のコーナーは、なんとブラインドボックスのフィギュアや海外製ソフビが大量に並べられていた。
こんな店だったっけ?店内は閑散としている。
平日昼間とはいえ、センター南駅前の一等地でこの閑散…もはや過疎だ。
トイザらスはベビーザラスと併設するようになって、アカチャンホンポにもおもちゃ屋にもなりきれない中途半端な店になっちゃったなと思う。
おもちゃなら家電量販店の方が優れてるしなぁ。
結局今のおもちゃのトレンドはゲームだし、トイザらスのだだっ広い店内を目的のおもちゃのために探し回るよりは、Amazonで買った方が早い…という事なのだろう。
つまり、時代と販売形態がミスマッチなのだ。
で、対策が売り場の半分を占めるベビーザラス(ベビー用品)の導入だったのだろうが…これがトドメになってしまったんだと思う。
アカチャンホンポほど充実していない、おもちゃ屋としても家電量販店以下の中途半端な店舗が出来上がってしまったのだろう。
「ずっと子供でいたい」がかつてのトイザらスのキャッチコピーだったが「ずっと平成でいたい」のまま時間が止まってしまった場所のように思える。
まさに平成の遺産のような店だ。
すぐ近くのセンター南、港北東急S.C.と重ねるとなお物悲しい。
そんなトイザらスで、無事目当てのハーフトイを見つけた。200円。
ためしに買ってみるにはいい値段だ。
定価は2000円近くするので、かなりのお買い得である。
それからセンター南を出て、どんどん南下。
目指すはIKEA横浜である。
少し遠いが、歩けなくはない。
私基準だと近所だ。
どんどん歩く。
歩く…………
本当に何も無いな、このあたりは。
ベッドタウン、それ以上でも以下でもない。
ただ住宅がこれでもかと密集している。
そして、住民の多さに対して店の数が圧倒的に少ない。
きっとこのあたりの住人は、休日は家族でセンター北や南の商業施設に足を運んだり、横浜や都心に出たりするのだろう。
だからこそ、休日これらのランドマークはありえないほど人でごった返す。
待たずに入れる場所はほぼ無くなる。カフェですら大行列だ。
これ以上この付近に人を増やしてどうするんだろうといつも思うのだが、どんどんマンションは建てられていく。
まだまだ増やすつもりらしい。やれやれ。
全く面白みのない住宅街を延々と歩いていたら、IKEAの外装が見えてきた。
ここも、無味乾燥な住宅街に用意された資本のちょっとしたオアシスのようなものである。
最初の家具のコーナーをぶらぶらと眺める。
3Dモデルの参考になりそうだ。
IKEAで飾られているような部屋を3Dで作れるようになりたい。
そしてお目当てのぬいぐるみコーナー。
ミーアキャットとか色々買う。
基本的にIKEAの事はぬいぐるみ屋だと思っている。
あと話題になってて気になっていた猫の小物入れも買った。
造形がいい。かわいい。
結局コレクションに関連する物ばかり買った。
なんだかんだ意外と大荷物になってしまった。
私の脚力なら新横浜駅まで歩けなくはないのだが、さすがにこれを持って歩きたくはない。
ちょうど店を出たら、新横浜駅行きの無料送迎バスが来ていた。
まあこれに乗るか。
この送迎バスは何度か乗った事があるが、迂回ルートを通るので結構時間がかかる。
近くに座ったマダム達が他人の噂話に明け暮れていた。
ちょっと洗練された服の着飾った主婦がカフェやあらゆる場所で知り合いの噂話に明け暮れる。このあたりの日常風景だ。
テンプレ横浜マダム。
そんなどうでもいい噂話をBGMに、目の前にはIKEAのプロモーション映像。
自社送迎バスの合間にこうしてプロモーションを欠かさない。資本主義だなぁと思う。
聴覚でどうでも良すぎる他人の噂話を聞かされ、視覚は延々と消費の促進を促される。
頭がおかしくなりそうだったので、ひたすら窓の外をぼーっと眺めていた。
日産スタジアムのあたりに出ると、遠くに夕暮れの富士山が見えた。とても綺麗だ。
きっとおしゃべりに明け暮れてるマダムは、この富士山に気付く事は無いのだろう。
新横浜駅に辿り着く。
その足で駅ビルの10Fに上がる。
とんかつを食べたかったからだ。
ちょっとした贅沢である。
新横浜駅の駅ビル10Fはロイヤルホスト、福岡もつ鍋のやまやなど結構いい感じのハレの店が集っている。
私の最近のお気に入りは、とんかつのあら珠という店だ。
店に入ると、まだ18時過ぎなのに店内は大変混み合っていた。
出張帰り(もしくは出張で来た)らしきサラリーマンも結構いる。
席に案内され、ヒレカツ定食を頼む。贅沢だねぇ…。
私の中でこの店は「肉うまい、米うまい、ソースうまい、キャベツのドレッシングうまい、味噌汁うまい、漬物うまい」という評価なのだが「衣だけ微妙」という謎のマイナス点があった。
前食べた時は、いかにもな使い回しのジャンキーな油の味がした。
他はパーフェクトなのにどうして…という気持ちだった。
が、今回は衣もちゃんとおいしい。
日によって当たり外れがあるのかもしれないな。
前回は土曜日だったからというのもありそうだ。
おいしく貪っていたが、店員さんにキャベツのおかわりやご飯のおかわりが無いか聞かれてしまった。
「だいじょうぶです」
鋼の意志。
これ以上太らないための最低限の努力はしたいところ。
とんかつを食べてる時点で説得力は無いかもしれない。
おいしくたいらげ、帰路に着いた。
我ながら変な散歩だったなぁと思う。
おそらく誰にも真似出来ないだろう。
オススメもあまりしない。
強いて言うなら横浜市歴史博物館だけオススメしておく。
改めて歩いて思ったのが、都筑区も港北区も駅前以外はひたすら住宅地でしかない…という事だ。
駅前以外は街としての活気がほぼ無く、ベッドタウンという役割に終始してる印象。
特に、目的地間の道中は本当に見るべきものがない。散歩しがいが無いのだ。
きっとあのあたりの閑散とした道は歩くためのものではなく、車で点と点を繋げる役割でしかないのだろう。
横浜ブランドだから割と神格化されたエリアだが、もともと山を切り拓いて住宅を無理矢理詰め込んだだけである。
おしゃれな一軒家というのも上澄みだけに許された特権で、大半はテンプレートみたいな見た目の一軒家に終始している…というのが勝手な印象だ。
怒られるかもしれないが、これがこのあたりに生まれ育ち、昔からこのエリアを眺めて来た私の正直な感想である。
結構コスパ悪いエリアだよなぁと。
そもそも横浜というのが、大半はこういったエリアで構成されている印象だ。
正直横浜の山の方に住むくらいなら、川崎駅周辺や鶴見のあたりの方が普通にQoL高そうだなと思う。
治安は少し悪いが、身の危険を感じるほどではなくガラが少し悪い程度だ。
そういう街の方が洗練されたオシャレ住宅街より、街としての活気があると思う。
ついでに言うなら、神奈川県にこだわらないならつくばやさいたま辺りの方がファミリー世帯向きだと思う。
川崎や鶴見、横浜は駅周辺は住みやすいけど、それだけ地価もどんどん上がってるし、人口密度もどんどん高まっている。
正直マイホームを構えてまで住もうとは思えない土地になってきている。ほんと高いし。
それでいてこれらの海側エリア以外はほぼ山なのが神奈川の特徴である。
とにかく坂だらけの街が多い。
坂が当たり前の環境で生まれ育ったせいで、逆に大人になってから「他の地域はこんなに坂が少ないのか」と驚いた覚えがある。
それでいて住宅の密集度はえげつない。
当然人間も多いし、電車も混む。電車どころかホームや改札も混む。
狭いホームで狭い階段やエスカレーターを目指して行列を作る大量の人々…という構図が日常茶飯事である。
特に東急沿線や港北ニュータウンのブランド感に憧れてマイホームを持ったら、後悔する事の方が多そうである。
まあこれらの話は私の勝手な印象に過ぎない。
でも割とリアルな視点ではあると思う。













