凡シュール

秀吉ってカリスマ実業家、家康って老舗企業の初代社長だよね

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豊臣秀吉徳川家康
日本史勉強したなら誰もが知っている。
今回は日本史にまつわる話だが、歴史は分かんないよ〜という方も安心してほしい。
私も詳しくは知らないから。

秀吉と家康の明確な違いについてふと思い当たったので、書き記していくことにする。

秀吉といえば天下統一を果たした男である。
農民という低い身分の生まれながら、コミュ力で信長の家来として徐々に力をつけ、信長の死後はさらにカリスマ性を発揮し、天下人にまでなった。

農民から天下人にまでなったシンデレラストーリー
そこに夢を感じる人も多いのではないか?
まさに貧しい家庭に生まれつつ、コミュ力と比類なきカリスマ性でのし上がって業界ナンバーワンになった、やり手の実業家のようではないか。
イケイケなスタートアップ企業の社長。

なんだか大阪城がタワマンのようにすら見えてくる。
戦国時代のタワマン、大阪城。金ピカ。成金の象徴。

一方、徳川家康。
秀吉が生きている時は家来だったわけだが、死後に関ヶ原の戦いに勝利して江戸幕府をスタートさせた人物。
これはこれでめちゃくちゃ凄いのだが、秀吉のサクセスストーリーに比べたら華やかさは少ないように思う。言ってしまえば地味だ。

江戸城も今は存在しないが、見た目ではなく機能性重視だったようだ。
やっぱり大阪城の華やかさに比べたら地味だなぁ。

ここだけ読むと、秀吉はキラキラしてるけど家康はとにかく地味という感想になるかもしれない。

が、考え直してほしい。

豊臣秀吉は天下統一後、その勢力をさらに広げようと朝鮮出兵を始める。が、結果は振るわず秀吉は無念のまま病死する事になる。
この朝鮮出兵には明(当時の中国)をも支配してしまおうという狙いがあったようだが、見事に大失敗に終わるわけである。

この構図、何か見覚えが無いだろうか?
まさに貧乏暮らしからのし上がってきたカリスマ実業家が、調子に乗って事業広げたら大コケした、にそっくりだ。
こういう人、いるいるー。

この朝鮮出兵は家臣の反対を押し切って強行されたものらしい。
部下の忠告に従わず「俺は成功者だぞ。俺の言うことに従ってりゃ間違いねえんだよ」とか言ってる社長のようではないか?
テスラやスペースXで大成功を果たしつつ、SNS運営なんていう全く別の畑に手を出す…X買収して大損しそうなイーロンとも被る。

対して家康は地味ながら、その後200年以上続く江戸幕府を立ち上げた
これによってカオスでしかなかった戦国の世が終わり、人々の暮らしは安定し、様々な町人文化も生まれた。
華やかさは無いが、長く愛される企業の初代社長といったところか。
これ、地味ながらめっちゃすごい事である。

秀吉は刹那、家康は安定。
あなたはどちらのタイプがいいと思っただろうか?
私は迷わず後者を推したい。

ちなみに織田信長もカリスマ型だけど、手法があまりにも斬新すぎて部下から「ついていけないっす」とクーデターを起こされちゃったタイプである。それが本能寺の変。

明智光秀は部下としては超優秀だったが、いざ上に立つと何も出来なかった人である。
上司の暴走をストップさせたはいいが、止めるのに夢中で自分がトップに立つビジョンが一切なく終わった人。
まさしくトップの器ではなかった人。
結局一瞬で秀吉に淘汰される。三日天下。
いるいる、こういう人。
なんなら今の野党……政治の話題はやめておくか。


こうして見たら歴史上の人物が一気に身近に感じられたのではないだろうか?
教科書の文字情報に過ぎなかった彼らが実体を持つようになったのではないだろうか。

このように、現代と絡めて歴史を眺めると面白いし「歴史は繰り返す」の意味がよく分かる。
これこそが歴史を学ぶ意義だと思う。

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