最近少しずつ『ONE PIECE』を読み返している。
今ようやくチョッパーが出てきたあたりだ。
ドラム島。
読み返してみて思うのだが、改めてこの漫画すごいな。
私の道徳観形成にも一役買ってる気がする。
思えば私は昔からDr.くれはみたいなハチャメチャだけど思いやりは持ってるファンキーババアになりたいと思っていたし、大きなものに翻弄される個人の事を想起し続けていた。
ワンピに限らず『シャーマンキング』も大好きだった。
ハオの「ちっちぇえな」という言葉は、人生のあらゆる場面で私の脳内に響き続けた。
漫画と言うと昔は「活字には劣る」という考えが主流だったものである。
今も根深くあるような気もするが。
私は昔から活字にも触れていた側の人間だが、この意見には賛同しかねる。
何を読もうが何を見ようが考えてる人間は考えてるし、考えてない人間は考えてないものだ。
何を読むとかじゃない。
人は考えようと思えば何でも考えられるものである。
『罪と罰』を読んでいようが、表層部分しか考えられない奴なんて山ほどいる。
漫画は絵があるから活字の本には劣る…。
果たして本当にそうだろうか?
私は小さい頃から小説も漫画も等しく触れてきたが、これらは等しく感性の教科書だったと今なら思う。
理性感性論的に本を分類すると、
技術書→理性90:感性10 ただし最近は感性に訴える(デザインが良い、楽しく学べるなど)技術書が増えていると思う。
ノンフィクション・評論→理性80:感性20 著者によって理性と感性のバランスは異なるが、理性の方が強くなりがち。
小説→理性50:感性50 これも作品によってバランスは大きく異なるが、理性と感性のバランスが比較的均等である。
漫画→理性40:感性60 これも作品によるが、絵があるぶん小説よりは感性寄りかなと。
雑誌→理性30:感性70 写真などが主流になるので、どちらかというと感性寄り。
画集→理性20:感性80 ほぼほぼ感性に訴えかけてくる。といっても美術展の図録など、説明文がたくさん書かれている本も存在する。
ざっとこんなところか。
モノによってだいぶ変わるので、このバランスは目安に過ぎない。
例えば手芸系の技術書は写真が多く感性に訴えかける作りなので、技術書の基準には当てはまらないだろう。
雑誌に近いように思う。
「この本は理性感性バランスどのくらいだろう?」と分類するのは楽しい。
知識を入れたいなら技術書やノンフィクションなど読めばいいし、ただ心を揺さぶられたいなら漫画や画集を読むという選択肢を選ぶというのも手だ。
ちなみに「詩集」というものも完全に感性寄りである。
理性10:感性90とかじゃないかな。
散文がまず、理性の枠から外した感情をそのまま言葉にした形式とも言える。
短歌や俳句は最低限のルールだけある詩の形態とも言える。
AIにこの指標を学ばせて「この本は理性感性バランスどのくらい?」と聞いてみるのも面白い。
試しにGeminiに『ONE PIECE』はどのくらいなのか聞いてみたら、理性45:感性55との事だった。
仲間など感性に訴えかける部分も多々ありつつ少しだけ理性高めなのは、作品内に緻密な世界観と権力構造への批評が大きく含まれているからだそうな。
漫画の話をしていたはずなのに、本の分類の話になってしまった。
まあこれも私らしいかな。
ちなみに少年漫画の唯一のデメリット?というか注意点は…
言葉遣いがべらぼうに悪くなる事である。
ソースは私。