2020年8月5日にnoteで公開した記事のリバイバル。
現在移行作業中のため一時的に読みづらくなっていますが後日修正予定です。ご了承下さい。
やはり散歩ログは面白い。 この六本木の「おいしい浮世絵展」はよく覚えている。
とても暑い日だった。
米津玄師の曲がサブスク解禁してたので、新アルバム「STRAY SHEEP」を早速聴いた。
すごい良い。過去曲をそこまで聴き込んでるわけではないのでアレなんだが、どんどん音が洗練されてる気がする。シンプルに入ってくる。かっこいい。
もともとバンプとかRADとか椎名林檎の影響を受けてるらしく、その感じは変わらず踏襲されてるんだけど、独自のテイストが強くなってると思う。
とりあえず一周聴いてみて思った事。歌詞。
今はもう会えなくなった、過去の人を想起させるような歌詞が多かった気がする。
ナタリーのインタビューで「自分がアルバムを出してなかった3年間の中で死んでしまった人たちもいるかもしれない。自分にとっては全く知らない人だけど、そういった人たちの事を考えたら自罰的な気持ちになった」といった内容を話している。
米津玄師「STRAY SHEEP」インタビュー|3年かけて磨き上げた傷だらけの宝石 – 音楽ナタリー 特集・インタビュー3年かけて磨き上げた傷だらけの宝石natalie.mu
そうして出来たのが「カムパネルラ」の歌詞とのこと。
「銀河鉄道の夜」のカムパネルラをイメージした曲であり、あらゆる人の”もう会えなくなった過去の人”を想起させるような歌になっているのかなと思う。
死別してしまったのかもしれないし、死別ではなくとも生きていれば別れというものはたくさんある。
大切な人も割とどうでもいい人も関係なく、生きていれば沢山の人と出会っては別れる。
思えば大ヒットした「Lemon」だって過去の大切な人を想起するような歌詞ではないか。
だが、数々の別れを経て今の自分がある、そんな事をふと考えた。
一人深夜に曲を聴きながらそんな事を考え、さみしさに溺れてしまいそうになる。
人が孤独を感じた時、知り合いなどに積極的にコミュニケーションを取りにいって、どうにかこうにかさみしさを紛らわす人も多いだろう。
だが、さみしいという感情に徹底的に浸りたい時もある。それはとても苦しくて、辛くて、悲しくて、それでも大切な感情なんだと思う。
辛いけど、この気持ちを手放してしまいたくはない。
さみしさの海におぼれてしまいたい時だってあるんだ。
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サブスクで聴いた米津玄師の「STRAY SHEEP」だが、あまりにも良すぎたのでCDを買う事にした。CD買うのなんて何年ぶりだろう。
渋谷のTSUTAYAに行ってアートブック付きのものを買った。タワレコよりもTポイントのつくTSUTAYAが良かったのと、店舗特典のクリアファイルの絵柄がTSUTAYAの方がツボだった、という理由だ。
渋谷駅から都バスに乗って向かうのは六本木。
目指すは「おいしい浮世絵展」
最近美術館に行き過ぎなので、本当はもっと期間をあけて行こうと思っていたのだが、何か行きたくなってしまったので行く事にした。
いつまた緊急事態宣言が出るとも限らないし。
会場は六本木ヒルズ森アーツギャラリー。
かの六本木ヒルズの53Fにある。
まず六本木ヒルズの入口で迷う。
HPのアクセス、六本木ヒルズまでの行き方は詳しく書いてあるのに、そこからの案内が分かりづらすぎる。私が見落としてただけなのかな…。
何とか3Fにたどり着いたものの、合ってるかわからなかったのでスタッフさんに聞いた。合ってた。良かった。
53F行きの直通エレベーターに乗る。平日昼間なのもあり、エレベーターに一人。ソーシャルディスタンス以前の話だった。
「もし今地震が起きてこのエレベーターが止まったらどうしよう…」と心細くなりつつも、何とか無事に辿り着いた。
「おいしい浮世絵展」はその名の通り、食べ物関連の浮世絵を集めた展覧会だ。
江戸の食文化が堪能出来た。
歌川国貞とか広重、国芳の作品が多かったかな。個人所蔵と書いてあるものも結構あったので、なかなか貴重な機会だったのではないだろうか。
見ているとお腹が減ってきてしまい、思いっきり大きなお腹の音が鳴る。静かな会場内に響き渡るお腹の音。恥ずかしかった。
ちゃんと食べて出てきたはずなのに、何でこんなにお腹が鳴るのだ…。
そんな腹ペコの状態で、レストランに入る。
「おいしい浮世絵展」とのコラボメニュー的なものがあり、鰹のなます漬け御膳を頼んだ。白玉付きだ。お値段1,800円くらいだっけか。
ランチにしてはかなり豪華だ。
とてもおいしかった。
鰹のなます漬けはさっぱりしてて夏にピッタリ。切り干し大根に黒豆が入ってるのが新鮮だった。バツグンに相性がいい。
白玉はシンプルな味わいで、もちもちしていてとてもおいしかった。
図録にレシピが載っているので、自宅でも作ってみたい。
六本木ヒルズを脱出。外は炎天下。
先日贔屓チームが11失点もしやがってくれたので、11kmほど歩く事にした。この炎天下で。自殺行為か、とか思いつつ。
そのまま六本木通りを歩いて渋谷に向かっても面白くないので、適当な道を曲がった。青山方面である。
南青山のあたりで裏道に入る。
オシャレで高級っぽい店が立ち並んでいる。さすが青山。適当に裏道を進んでいたが、最終的に青山通りに出てきてしまった。
渋谷駅前(ヒカリエの方の出口)の新しくなった歩道橋を歩く。渋谷も再開発でわけわからん事になってんな。再開発するのはいいが、どの町も似たような感じになるのはいかがなものかと思う。
何百年後には2020年あたりの都市開発はセンスなかったとか言われてそうだ。
玉川通りはもう何度か歩いて飽きているので、桜丘の住宅街に入る。南平台を抜ける。高級住宅街だ。実際このへんの土地代めちゃくちゃ高そう。
よくわからない住宅街をひたすら歩く。一瞬自分がどっちに向かって歩いているのか分からなくなった。だが地図はあまり見ないようにしている。すぐ答えを見ても面白くない。
気付いたら世田谷区に入っていて、駒沢オリンピック公園も歩いた。
駒沢公園は、道が歩行者レーン、ジョギングレーン、自転車レーンと分かれていて、たくさんの人が行き交っていた。
ウォーキングしてる人もたくさんいたが、景色を見るでもなく、ただ前を向いてレーンを歩き続けている。シュールかつ不気味で何か笑えてしまう光景だった。
ひたすら世田谷の住宅街を歩く。桜新町付近はレトロな住宅も多く、サザエさん一家を彷彿とさせた。
そういえば桜新町に長谷川町子美術館とかあったな。子供の頃に一回行ったきりだが。
さすがに足の限界を感じてきつつも、ゼイゼイ言いながら二子玉に辿り着いた。
Apple Watchを見たら15kmくらい歩いてるらしい。オーバーキルだ。
港区→渋谷区→目黒区→世田谷区と歩いてればこんなもんか。そりゃ疲れる。
結局いつもの蔦屋家電に寄り、休憩してから帰宅した。
野球は贔屓が無事ボロ勝ち。久々の繋がる打撃、投手陣の好投(途中怪しかったが)が重なり、本当に久々に楽しい試合だった。
推しの選手が大活躍した事もあってご機嫌である。このままメジャーに行けるくらいの活躍をしてほしい。もう既にその片鱗はある。
そんな濃ゆい一日だった。明日はまた引きこもりたい。
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買ってきた「STRAY SHEEP」のアートブック。表紙がまさかのアクリルで豪華。中身も豪華。素晴らしい、尊いとしか言えない。
アートブックだが歌詞カードでもあるので、汚してしまわないか不安になる。
ジャケット、装丁、楽曲全て合わせて一つの作品になっていると思う。
というかジャケットやアートブックの絵も米津玄師自身が描いてるのにビビった。そこまでファンではないので今まで知らなかった。
歌も上手くて絵も上手くて作曲も出来て顔もイケメン。天は二物を与える。
サブスクなどで聞いて良かったら是非CDを買ってほしい。お金に余裕があればアートブック付きを買ってほしい。私が言うのも何だが。
とにかく買って良かったなと思っている。
