凡シュール

余白はどこへ行った

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2025年5月22日にnoteで公開した記事のリバイバル
今の子供ってどうやって買い物してるんだろう。

ちびまる子ちゃんを読んでてふと思った。
200円のおこづかい(当時の子供にとってはでかい金額だ)でどんな駄菓子を買うか考える。
駄菓子屋に子供だけが集まって買い物している。
当時の子供の経済の場じゃん、となった。

駄菓子屋みたいな店は街からほとんど消えてしまった。

30年ほど前の自分を振り返る。
首都圏育ちだが、私の生活圏も駄菓子屋はレアな存在だった。
家から結構離れた場所にあったので親にたまに連れて行ってもらっていたが、とても楽しみにしていた記憶がある。

駄菓子屋はレアだったとはいえ、小学生だった頃の私は本屋に普通に一人で行き、近所のコンビニにもよく一人でおつかいに行かされていた。
少ないお小遣いでどの漫画を買うか悩んだり、おつかいで出たお釣りをバレない程度にちょろまかして漫画代貯金にあてたり。

当時のファミマは入り口横にガチャガチャが置いてあったりした。
100円入れたらポケモンカード(今のポケカとは別物)が1枚出てきて、レアカードはキラキラしていた。
おつかいのお釣りでそのカードガチャをして帰った事もあったかもしれない。
つまり子供時代の私は、こういう事で実践的な経済の初歩の初歩を学んでいたとも言える。

大人になった今、本屋もコンビニもよく行くが、子供が一人で買い物している場面をほぼ見た事がない。
地方ならまた違うのかもしれないが、少なくとも私の生活圏で見た事はほとんどない。
単純に子供の数が減っているとか、昔と今じゃ安全面で大きな差があると言われれば仕方ないのかもしれない。
一言で片付けると、時代の流れ

じゃあ今の子供ってどうしてるんだろう。
どこでお金のやりくりとか知るんだろう。
初めて自分の力で買い物するのはいつなんだろう。
身の回りに子供がいないのでわからん。

そもそも今のお店って子供が1人で買い物するのはかなり困難な気がする。
セルフレジのシステムも難しいし、キャッシュレス主流で支払いも複雑だし、そもそもセルフレジが高すぎて届かないだろう。

子供がもたもた会計してたらイライラする大人もたくさんいるだろう。
…ちょっと待てよ。これと似たような場面がある。
おじいちゃんおばあちゃんに対する目線だ。

高齢者が会計時もたもたしていると「はやくしろよ」と内心イライラしてる人はたくさんいるだろう。
中には舌打ちする人だっているかもしれない。

何だろう、みんな余裕が無い。
都市部に人が多すぎるからキャパオーバーしているのかもしれないし、一人一人の時間の余白も無いように思う。
だから高齢者一人にすら寛容になれない。

そもそも店舗という場所が売上を出すために最大効率化された場所と化してしまった。
やっぱりみんな数字の奴隷になってないか?

余白がない。どこへ行ったんだろう。

今の時代、「はじめてのおつかい」はファンタジーなのかもしれない。
30年でここまで変わるか。
文化って気付かない間にめちゃくちゃ変わってるもんなんだな…。

と、ちびまる子ちゃん読んでただけでもここまで思考が巡ってしまった。

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