『VRoid Studioの表現を広げる 3Dアバターメイキング講座』の紹介記事です。
2024年発売の書籍です。
ポチップ
この本の内容を実践したレポートも付属しています。
ゲームのプレイ日記のように、軽い気持ちで読み進めてもらえると嬉しいです。
◎どんな本？
VRoidの基本的な操作にある程度慣れて、自分のイラスト再現や一歩踏み込んだテクニックを身に着けたい人向けの本です。
本に載っているテクスチャ編集には、ある程度の絵心が求められます。
そのため、どちらかというと元々イラストで「うちのこ」を描いていて、3Dアバターにしたいと考えている人向けとも言えます。
クリスタなどのイラストソフトをバリバリ使いこなしてる人向けですね。
全くの初学者の方でも出来なくはないですが、先にある程度VRoidの操作に慣れていないと戸惑う場面は多いだろうな、という印象です。
VRoidの基本操作については、下記記事で紹介している書籍が分かりやすくてオススメです。
◎何が出来るようになる？
VRoidだけどVRoidらしさがほとんど無い、本格的なアバターが作れるようになります。
作者の方がこの本の内容を実践している8倍速動画があるので、それを見て購入するか判断するのが良いかと思います。
動画は顔、体・衣装、髪と3本構成になっています。
動画にあるようにキャラを作っていく工程が紹介されているのですが、良くも悪くも作者さんの個性が際立つデザインとなっています。
そのため、作例を一緒に作って再現していくというよりは、ひととおり目を通して本の中で用いられているテクニックを拝借していく使い方が良いかと思います。
この画像は本の作例を再現しようとして途中で挫折した状態です。
特に服と髪で挫折しました。
とはいえ、自作アバターを作るうえでのTipsはかなり有益でした。
この本の技術をもとに作った自分のアバターが、この画像の女の子です。
このアバターもVRoid製ですが、「VRoidらしさ」をかなり薄める事が出来たと思います。
◎実践レポート
本の流れを追いつつ、私が実際にどのように取り組んだかのレポートです。
具体的にどうやったら出来るか？についてまで書いてしまうと本の価値を毀損する事になってしまいます。
そのため、あくまでも「こうするためのやり方が載っている」「私はこうやった」という記述に終始しています。
実際どうやるか知りたい方は、ぜひ本を購入して読んでみてください。
ポチップ
◎Chapter1 モデリングの前に
VRoidとは？という解説とVRoid Studioのインストール方法の紹介です。
◎Chapter2 顔を作ろう
早速顔を作っていきます。
元々イラストで描いたキャラクターデザインがあって、それを再現していく想定で進められています。
イラストっぽい雰囲気を出す為のテクニックが余すこと無く紹介されています。
まずは初期プリセット状態。
パラメータをいじって大まかな形だけ作っていきます。
プリセットのパラメータ調整を本の記述通りに入れても、本のような顔になりませんでした。
この時点で本のモデルの完全再現は不可能だと判断しました。
サンプルデータに付属してるモデルデータを見れば出来なくもないかもしれませんが…。
完全再現が目的ではなく、あくまで技術を身に着けたいだけなのでほどほどに再現出来ればいいかな…のテンションでやっています。
瞳の色変更。
このカラーコードも本に載っているものだと全然違う色になってしまったため、適当にそれっぽい色を選んでいます。
目の縁取りの形を微妙に間違えてしまいました。
まあいいかなという感じでそのままやる事にしました。
白目を塗りました。
この時点だとちょっと怖いイメージですが、出来上がった状態で見たらちょうどいい出来になりました。
まつ毛やアイラインを作りました。
直接手描きしていくので、それなりにイラスト慣れしていないと厳しいと思います。
メイク完了。だいぶ可愛いです。
色々微調整した結果。
瞳の色、ほくろの入れ方で既に作者さんの個性がバリバリ出ていますね。
牙入れて口内の色を調整しました。
デフォルトより赤みがかった舌になって、生々しさがアップしました。
表情編集。ここはかなり細かく説明してくれています。
◎Chapter3 体と服を作ろう
顔が出来たので、次は体と服です。
まず体型を調整します。
本の通りに数値を入れているはずなのに、なぜか身長が合わない…。
まあ仕方ないかという感じでやっています。
身体の影色設定です。
肌の色をピンクがかった色に変えて、うっすらと赤みを入れています。
絵面的にセンシティブな感じだったので、黒線入れてます。
「肌の塗りなんかわからん…」と半泣きで塗りました。
R18絵を描いているひとは普段こういう気持ちで肌塗ってるんだろうか…なんて事を思いながら雰囲気で塗りました。
ネイルです。
マニキュア、ネイルアートも自由自在ですね。
服部分ですが…再現は無理です。
VTuberにありがちな細かいパーツ盛り盛りの服で、難易度が跳ね上がっています。
私はここで投げました。
ただ、服のどのテンプレートパーツを応用してどんなものが出来るかの参考にはなりました。
仕方ないのでインナーだけ再現してみる事にしました。
ここからはひたすらクリスタと往復です。
でも服にアウトラインつけるだけでだいぶイラストっぽくなるんですね。すげぇや。
でもインナーに肌の影が乗ってる理由は…わからない。
まあいいか…。
まだ根気強く作例再現しようとしています。
いい感じに工夫すれば首のカバーみたいなのも出来るみたいです。
この時点で作例再現の果てしなさに心が折れました。
ここまでよく頑張った方。
まあ手法は間違いなく参考になるので、自分のアバターで似たような形作る時にパラパラめくって参考にするくらいがいい気がします。
◎Chapter4 髪型を作ろう
髪型を作るパートなのですが…
挫折の記録です。
ことごとくVRoidのヘアブラシと仲良く出来ない…。
作例の再現は諦め、適当な髪型でお茶を濁しました。
テクスチャの処理の仕方はかなり有用でした。
分かったような分からないような…という感じでしたが…。
「自分でアバター作る時には最初はプリセットヘアのテクスチャ編集でいいか」という感じでこの工程を放り投げました。
放り投げた結果、最終的にこんな感じになりました。
作例再現するというよりは、本ひと通り読んで「こんな事も出来るんだなぁ」と参考にするくらいがちょうどいい気がします。
作例の再現は相当気合い入れなきゃ難しいと思います。
ここで気合いを入れるくらいなら自作アバター頑張った方が良くない？という判断で、自作アバター制作に移行する事にしました。
◎Chapter5 アクセサリーを付けよう
ケモミミの付け方、眼鏡を編集したサングラスの作り方、サンバイザーの作り方など様々な物の作り方が載っています。
◎Chapter6 見た目をカスタマイズしよう
アウトラインや陰影の調整方法、撮影機能の解説などです。
他にはセルルックモデルやリアル風モデルを作る際のコツなども簡単に書かれています。
◎Chapter7 アバターを活用しよう
作ったモデルのVRM形式エクスポート方法、VRoid Hubへの公開などです。
BOOTHで購入したアイテムのインポート方法もあります（ただしVRoid向けに作られたアイテムに限る）。
他にはトラッキングソフトやVRoidモデルを活用出来るプラットフォームの紹介など。
◎最後に
実践レポートは思いっきり挫折の記録となりましたが、この本の技術を使って満足のいく自作アバターを作る事が出来ました。
作例再現は難しいですが「VRoidってここまで出来るんだ！」というテクニックがたくさん詰まっている良書でした。
こだわりのオリジナルキャラクターを3Dで作りたい人にはかなりオススメの本となっています。
ポチップ
また、この本の知識を使って自作VRoidアバターをVRChatに実装した備忘録も公開しています。
是非ご覧ください。
